ベーチェット病について
【監修】北海道大学 名誉教授 大野 重昭

ベーチェット病の医療費助成制度

ベーチェット病と診断された患者さんは、所定の手続きを行うことで、医療費自己負担の助成を受けることができます。

医療費助成制度について

ベーチェット病は、「難病の患者に対する医療等の法律」における指定難病※1に定められていますので、住所地を管轄する最寄りの保健所にて所定の手続きを行い認定※2されると、指定医療機関※3における医療費自己負担分(保険診療)の一部が国や都道府県から助成されます。

  • ※1 いわゆる難病のうち、原因不明で、治療法が確立していない、また希少疾病で長期療養を必要とする疾患のうち、症例が少なく客観的な診断基準が確立している疾患(詳細は、難病情報センターホームページをご確認ください)が、「指定難病」として定められています。
  • ※2 認定の基準については、最寄りの保健所等で確認してください。
  • ※3 指定難病の患者さんが公費助成を受けられる医療機関は、都道府県または指定都市から指定を受けた指定医療機関に限られます。
患者さんの医療費自己負担

患者さんの支給認定世帯※4の収入に応じて、1ヵ月あたりの医療費の自己負担上限額が設定されています(詳細は、難病情報センターホームページをご確認ください)。

  • ※4 支給認定世帯の単位は、同じ医療保険に加入している人による範囲
申請手続き

申請に必要な書類は、以下のとおりです。

新規申請および更新申請
  • 申請書
  • 指定医が作成した臨床調査個人票(診断書)
  • 住民票
  • 支給認定世帯の所得を確認できる書類
  • 保険証 など
  • 原則、支給認定の有効期間は1年ですので、毎年更新手続きが必要です。
  • 申請に必要な書類は、各都道府県で異なる場合があります。

上記申請に必要な書類を都道府県に提出し、「特定医療費受給者証」交付の申請手続きを行います。(受付窓口は、都道府県により異なりますので、お住いの都道府県の窓口にお問い合わせください。)

受理、審査、認定されたのち、受給資格が得られます(「特定医療費受給者証」が交付されます)。医療費の自己負担への助成は、申請書が受理された日からとなります。指定医療機関で保険証に加え、特定医療費受給者証等を提示してください。

●医療費自己負担の助成

申請が受理された日から「特定医療費受給者証」を受け取るまでにかかった限度額を超える医療費自己負担分(保険診療内に限る)については、立て替え払いとなります。後で保健所にて手続きすることにより払い戻しが受けられますので、領収書等は大切に保管しておいてください。

  • 具体的な申請手続きや「特定医療費受給者証」が交付されるまでの期間、医療費の自己負担への助成の開始時期などは、各都道府県で異なりますので、詳細は最寄りの保健所にご相談ください。